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Yadokari-XG 開発の歴史と利用実績

開発の歴史

Yadokari-XGは,X線結晶構造解析において世界的に汎用されるプログラムSHELXL 97のグラフィックユーザーインターフェースとして, 1999年頃から脇田啓二氏および秋根(当時東京大学の大学院生)により開発されたソフトウェアです。 ディスオーダーのパート別表示機能や独自の空間群判定アルゴリズムなどをはじめとして,解析でしばしば遭遇する困難を解決するためのさまざまな便利な機能を有しています。 開発当時(2000年頃)は,二次元検出器を備えた回折計(イメージングプレート,CCD等)がちょうど大学等に広く普及し始め, 結晶学の専門家以外の研究者が結晶構造解析をより身近に行うようになり始めた時期でした。 当時は,高価なワークステーション上で動作する高価なソフトウェア(たいがい共通機器室に設置されていました)を使って解析するのが常識でしたので, 通常のWindows PC上で動作するYadokari-XGは結晶構造解析を身近なものにする上で非常に画期的でした。 当初は,開発者の出身研究室である東京大学・岡崎研究室の先輩・後輩の研究者を中心に10名程度のユーザー数でしたが,2001年に外部への配布を開始し, 構造有機化学・錯体化学分野を中心に,初心者から専門家まで国内の多くの研究者・学生に使われるようになりました。

2008から2013年まで,東北大学G-COEプロジェクトのサポートを受け,東北大学甲千寿子氏の主導のもと, 京都大学 根本隆氏・東北大学 權垠相氏らと共同で関連ソフトウェアとの連携を整備を行いました。 このバージョンをYadokari-XG 2009として公開しました。 プロジェクト期間中(5年間:毎年登録更新)の延べユーザー数は約1500名にもおよび,国内有数の結晶構造解析ソフトウェアとしての地位を確立しました。 東北大学のプロジェクト終了(2013年)後は,秋根を代表者として新たな体制のもと引き続き開発を進めていくこととなりました。

開発の過程の詳細については,関連文献等にもまとめられておりますので,ご一読いただければ幸いです。

【参考資料】これまでの利用実績

一般ユーザー登録数

年度 利用者数 組織数
大学 研究所等 営利団体
2009 264 66 62 1 3
2010 541 126 117 4 5
2011 508 116 108 3 5
2012 132 47 41 3 2
2013 48 25 21 2 2
2014以降 426 114 106 6 2


★ 2009-2013年度は東北大学G-COEプロジェクトで管理していたときの実績(単年度ごとに集計)
★ 2014年度以降は累計値

教育利用実績


・東北大学理学部化学科2年生 「化学一般実験A」 
  受講人数71名(2014年度実績) 担当:橋本久子先生

・豊橋技術科学大学 TUT Jr. 技術科学教育プロジェクト
  「身近な物質の結晶化とX線構造解析」 担当:藤澤郁英先生
  受講人数10名(2014年度-2017年度)

・豊橋技術科学大学 Summer TECH CAMP
 高校生対象,受講人数5名,担当:藤澤郁英先生

・名古屋大学理学部化学科 「物理化学実験」
 受講人数52名(2016年度実績) 担当:松下未知雄先生