金属タンパク質
(マルチ銅オキシダーゼ、窒素酸化物変換酵素)

様々な金属タンパク質や金属酵素の構造と機能、金属含有タンパク質の分子進化について研究しています。

主な研究対象はマルチ銅オキシダーゼ(ラッカーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、ビリルビンオキシダーゼ、CueO、CotA)や窒素酸化物変換酵素(一酸化窒素還元酵素,亜硝酸還元酵素)です。他にも、ブロモペルオキシダーゼや電子伝達タンパク質(シトクロム、ブルー銅タンパク質、フェレドキシン)、ケルセチナーゼ、Ferredoxin/Ferredoxin-NAD(P)+ reductaseについての研究も行っています。

伝統的なエンザイモロジーの手法に加えて、分子生物学的な研究手段や様々な物理化学的測定手段を多用して基礎から応用にわたる幅広い研究を進めています。

植物二次代謝関連タンパク質
(天然ゴム生合成関連タンパク質、フラボノイドおよびリグナン生合成酵素群)

植物は動物と異なり、自ら移動することができないため、外部からのストレスに対処するための適応代謝というシステムを長い時間をかけて進化させてきました。その過程で生産される二次代謝産物は、植物の防御機構に関与するものや、抗酸化物質およびシグナル分子として機能するものが多く、化学的にはイソプレノイド(天然ゴムなど)、フラボノイド(イソフラボンなど)、リグナン などに分類されます。これらは化学構造的に極めて多様であり(天然に数万種以上)、薬用化合物・健康食品・機能材料の宝庫ですが、代謝工学的または酵素を利用した大量生産は十分に達成されていません。

本研究室では、天然ゴム生合成系やフラボノイドおよびリグナン生合成系に注目し、それらに関与する様々な酵素またはタンパク質についての研究を行っています。